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この空の下、どこまでも【8.5】番外編 鍵の行方

どうも、大瀧蛮です。お久しぶりです。
難産だった10話がやっと出来上がったのと、リアルがいったん落ち着いたので久しぶりの更新です。

INするたびに声をかけてくれてた両生類の人に感謝。




そろそろアインホルンを出て、また宝探しの旅に出なければなるまい。
ハンプリーはかばんに必要な荷物を詰め始めた。




【8.5 番外編 鍵の行方】




先日、とある青年が万能な鍵を欲してきた。
彼にはその代わりに戦利品収集仲間が手に入れられず諦めた宝物を持ってきてもらった。

エドウィン・バルタソン

50年前、天空の城ラコンに向かっていった聖騎士の名前だ。
ヒューマンは知恵の神ロハによって創造され、ロハを信仰する種族だ。
しかも信心深い聖騎士だったことを思えば、神に挑む決意をしたエドウィンの苦悩はいかほどだっただろうか。
少なくとも、この聖騎士のペンダントをどこかに隠しておくほどのものだったことは想像に難くない。
そんなことをつらつらと考えながらハンプリーは荷物を詰める手を止めなかった。

「わしもそろそろ潮時なのかもしれんな…」

万能な鍵は今は手元にはない。
宝箱を開けられないとなると、収入は大幅に減るだろう。
エドウィンの名前が入ったこの聖騎士のペンダントを売れば、少なくない老後の貯えにはなるだろうが、どうしてもこれを売り払ってしまう気になれない。
そっと首にかけて服の下にしまった。

とその時、扉をノックする音が聞こえた。

「はいはい、どちらさんかな?」

扉を開けると、銀の髪に青い瞳、黒地に金色の模様をあしらった鎧を着た青年が立っていた。
右手に剣を持ち、左手には短剣。
その姿はまるで…

「エドウィン・バルタソン…?!いや、そんなはずは…!」

「どうされたのですか?僕は先日万能な鍵を借りたセリステンです」

そう、冷静に考えてみれば生きているはずがないのだ。
どうやら人違いをするほどに思いを馳せすぎたらしい、とハンプリーは少し恥ずかしくなった。

「ああ、すまないね。今ちょうどエドウィン・バルタソンに思いを巡らせていたものでね」

「そうでしたか。今お時間よろしいですか?」

「構わないよ」

そう言うと、セリステンはかばんの中から何かを取り出した。

「これをあなたに返したくて。」

「万能な鍵じゃないか…!」

セリステンはにっこり笑った。

「あなたはこれを”商売の元手”だとおっしゃっていました。」

「あ…ああ、そうだな」

「ならばこれはあなたに返すべきものです。これはあなたにとって剣であり、盾であり、鎧なのだから。僕たちが武器や鎧を取り上げられたら商売あがったりになってしまう。あなたにとってはそれが万能な鍵でしょう?」

「変わった男だな。これを使えばそれだけで一財産築けるんだぞ?」

「そうかもしれませんが…」

セリステンは下を向いた。
その眼には昏いものが宿っている。
礼儀正しい優しく穏やかそうに見えるこの青年もこんな顔をするのか、とハンプリーは悲しくなった。
職業柄、色々な冒険者を見てきたが、ハンプリーの経験上大別すると2つくらいに分けられる。
一つ目のタイプは楽しさやワクワクを求めて冒険に出るタイプ。実に冒険者の7~8割を占めている。
このタイプは生き生きとしていて、目が輝いているものが多い。
もちろん装備を追求しすぎるあまりに目の下にクマができていたり死んだ魚の目をしていたり、破産で今にも死にそうな顔をしていたりすることもあることにはあるが、総じてキラキラしているように思える。
そしてもう一つは何か思うところがあって冒険者になるタイプだ。このタイプは一見先の冒険者と変わらないように思えるが、ふとした瞬間に昏い目を見せることがある。
目の前の彼は間違いなく後者といえるだろう。
未来ある若者がこのような顔をするなど、昏い時代になってしまったものだ。
神は我らを見捨て給うた。
こういう冒険者を見るたびにハンプリーはいつもそう思う。

「僕は少しでも悲しい思いをする人をなくしたい。少なくとも、家族や兄弟で殺しあうような世界にはしたくない。そう思っています。だからそのためには万能な鍵は必要ありません。それに…」

セリステンは顔を上げると今までの表情とは一転して、はにかむように笑った。

「僕に宝探しは性に合いませんから。」

「そうか。ならありがたく返してもらうよ。」

ハンプリーが手を差し出すと、その手にセリステンは万能な鍵をそっと置いた。

「またお会いすることがあれば、あなたの冒険の話を聞かせていただいても?」

「構わんよ。その代わり君の話も聞かせてくれ。」

「もちろんです。では、失礼いたします。」

セリステンは丁寧にお辞儀をすると、扉から出ていった。

「やれやれ、旅の途中で面白い話を仕入れねばならんな。」

そう言いながらもハンプリーの表情は楽しそうだった。


《番外編END》



本編というか、クエストには全然なかったものを追加してみました。
これは、万能な鍵の段階になったときからずっと思ってたこと。

ご拝読ありがとうございました。

ほんじゃまたねっ(。・ω・。)ノシ
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