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癒しと破壊は水の如く…14

信念を手に戦えばやがて道は開け、更なる道が見えてこよう。















ヴィア・マレア、ヴェーナ。
ビビアナとソプデトは真剣な面持ちで向かい合っていた。

「モンスターの死骸から神の象徴が発見されるという事実を認めたくなかったし、恐ろしくて追求することを避けたかったことでもありました…」

ビビアナはソプデトが集めた水雫石の破片を一つ手に取ると、深いため息をついた。
そして再びテーブルの上に戻した。

「ですが、冷酷な真実と押し寄せる混沌の波は避けることができず、離したくても切り離せない関係になってしまいました。これがなによりの証拠」

ビビアナは嘆くように掌を目に当てたが、すぐに首を振り、何事もなかったような表情に戻った。

「何が、そして誰が正しいのかはわかりません。もしかすると誰もが間違っているのかもしれませんし、誰もが正しいのかもしれません。あるいは大陸を滅ぼそうとしている神すらも正しいのかもしれません。それは誰にもわかりません」

「ある人にとっては正しいことも別の人にとっては間違いかもしれないし、逆もしかりだから…?」

「ええ。ですから私達にできることはただ最善を尽くして生きてゆくことだけです。さあ、貴女の集めてきた水雫石の破片で武器を作る時が来ました。3日後にまた私の所においでなさい。その時に武器を渡しましょう。今日はもう帰りなさい。」

「はい。また来ます」

ソプデトがビビアナに別れを告げて外に出ると、今度はファルシャが迎えに来ていた。
ソプデトはよく喋るナーガルとは正反対で無口なファルシャのことが少し苦手だ。

「ファルシャ、セイランは…?」

「奴はオケ先生に捕まっている」

「め…珍しいね…。今までセイランがオケ先生に捕まった所って見たことないのに」

ソプデトはクスクスと笑った。

「それはお前に便乗して逃走を図っていたからだ。」

ファルシャがポンとソプデトの頭に掌を乗せた。
ソプデトはすすぐったそうに肩を竦めたが、悪い気はしない。
今までファルシャのことを少し怖いなどと思ったりしていたが、認識を改めなければならないと思うのであった。




3日後。
ソプデトは再びビビアナの所に来ていた。
ビビアナは布に包まれた重そうな何かをテーブルの上に置いてニッコリ微笑んだ。

「さあ、完成しました。このエンシェントセプターは貴女が集めてきた水雫石の破片を再構成して作った武器です。」

「Ancient scepter…太古の王笏(おうしゃく)…」

「そうです。王笏は権威の象徴。ヴィア・マレアの正義をもってして、正しい道に導くテンプラーにまさに相応しい武器です。さあ、受け取りなさい。それは必ず必要になります」

ソプデトはテーブルに置かれた鈍器・エンシェントセプターをそっと持ち上げた。
ずしりと重いそれはスタッフとはまた違う重みでソプデトはこれから数多の敵を鈍器と共に戦うのか、と気持ちを新たにした。

「さあ、これがもう最後の試練です。エルフとして生を受けた者が一番危ぶまれる状況は何か、想像できますか?」

ソプデトはしばらく顎に手を当てて難しそうな顔をしていたがやがて思い付いたように顔を上げた。

「魔法が使えなくなるとき!」

「そうです。では魔法は何が基になっていますか?」

ソプデトは黙り込んだ。
こういう話は実はファルシャの方が詳しい。
自他共に認める平凡なウィザードだが、数多くの範囲魔法を扱い、妙に博識のため、一族の中では分からないことがあればセイランの次にファルシャに聞けとまで言われている。

「この大陸に生きる生き物全てに赤い血の流れと、目に見えないマナの流れがあります。魔法はマナに依存していて、当然私達はこのマナがなれけば魔法を扱うことはできません。エルフとして生を受けた者にとって、一番危ぶまれる状況は、マナが枯渇してしまった状態と言えるでしょう。」

「で…でも、戦闘においてはそんな事は言っていられないと思いますっ」

ソプデトの力説にビビアナは真面目な顔で頷いた。

「そう。敵はエルフがマナに満ち足りている時だけ襲って来るわけではありません。むしろ、少し頭のいい者ならば、わざとマナが枯渇している時を狙うでしょう。ですから、テンプラーはエルフ達を導く者として、どのような状況でも…例えマナが不足していたり、魔法が通じないモンスターとも戦わなくてはならない状況でも徹底して対応できなければならないのです。」

「それが魔法師の枠を越えて肉体的な力強さも追い求めたテンプラーの在り方…」

「そうです。だからこそ、この最後の関門は貴女にとっては最大の試練となるでしょう。」

重苦しい沈黙があった。
先に沈黙を破ったのはビビアナだった。

「裏切りの島に関する話はヴェーナの住民なら誰でも一度は聞いたことがあるはずです。エルフの魔法師ペイラとダークエルフの魔法師カリガの共同研究についてです。あそこでの研究は彼らが死んだ後でも、今まで不文律として扱ってきて、その禁止された研究を深く掘り下げてしまった者が魔術師協会から追放されたこともありました」

「なぜ今更そんな話を…?」

「それは、まさに彼らの研究が禁止されなければならなかった理由こそ、今回の貴女の最後の試練だからです。二人の魔術師の死後、多くのテンプラーの犠牲の上で裏切りの島からある実験体が密かにクリスタル採掘場へと移されました。魔法の防御力を極度に強化させた、まさに物理的な攻撃のみでしか倒すことのできない存在、魔の鎧カイルダル…この鎧と取り囲んでいるカイルダルの邪念2匹を、全て倒してきてください」

「はい。必ず倒して見せます」

「一つだけ。気をつけて頂きたいことは、魔の鎧カイルダルを傷付けるためには必ずエンシェントセプターを用いなければならないということです。周りをぐるぐると回っているカイルダルの邪念もまた危険な存在なので、今までに身につけたことを最大限に発揮させて、最後の試練に挑んで下さい。」

「クリスタル採掘場なのですね?」

「ええ、正確にはクリスタル採掘場地下です。何とぞよろしくお願いします」

ビビアナが立ち上がって軽くお辞儀をした。
ソプデトも慌てて立ち上がるとビビアナに一礼し、外に出た。


《続く》
_____
実はテンプラーの在り方云々の辺りまでは1/3が勝手に付け足されているという恐ろしい回…

運営さん…ごめんなさいm(_ _)m


《END》
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