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メイジの夜明け 19【最終回】

エドマンド・ピエトラが消滅すると、ザカリアスの激情が音を立てて地面に落ちた。
また、辺り一面、空気が浄化されたかのようなきらめく光の粉が散って神秘的な光景はナーガルとRENAに全て終わったと告げているようだった。

「きれいですねぇ!」

「あぁ…」

やがてその光の粉はナーガルの鞄に集まり始めた。
不思議に思って鞄を開けると隕石の破片が光の粉を吸収している。
ナーガルが隕石の破片を取り出すとあっという間に光が集まって隕石の破片は輝きを帯びた。
それは以前マスターに見せてもらった、ギルドマスターだけが使える魔法を使うために必要な物と色合いがよく似ている。
キラキラと神秘的で神々しいまでの光を放つ隕石の破片をひとしきり眺めると、ナーガルは大切に鞄にしまった。
そしてRENAはたまり場になっているエトンへ、ナーガルは故郷・モントへと戻り、ジョルジュ・リオナンに隕石の破片を差し出した。

「よくやった。これこそが輝く隕石の破片だ。その破
片は昔、主神オンが消滅した時、イグニスに落ちた巨大な隕石の一片。」

その時ナーガルは主神オンが消滅した日の言い伝えを思い出した。
言い伝えによると、その日は流星群が見られたという。

「これは代々ダークエルフ王家が守ってきた秘密の遺産。輝く隕石の破片は、輝く隕石で汝の意識の中の力を覚醒させるのに必要な最後のものである。それを持つことで、光で改めることで、汝は汝の過去が、汝とイグニスのためだったことを確かめたのだ。主神の力で生まれ変われ」

「主神の力…」

自分達を作ったフロックスではなく、全ての父、主神オンの力で生まれ変われ、と言うのだ。
ナーガルは以前、ファルシャがウィザードへの転職試験を受けた時、何度もフロックスの影から抜け出す事を強調された、と言っていたのをふと思い出した。
この大陸はもはや神々に見放されたという話を何度も耳にしている。
そして、下位神のロハ、マレア、ゲイル、シルバ、フロックスが種族達を滅ぼそうとしているという事も。
太古に封印された死の魔神、イグシルトの解放、姿を表した風の女神シルバ、減る事のないモンスター。
創造主を信じられないのは当たり前か、とナーガル思った。
しかし、同時に自分たちの創造主と言われているフロックスを信じてやりたい気もするのだ。

「さあ、汝は自分の目標のために修練に勤しみ、汝を信じている者を満足させた。そしてイグニスの力になった。朕は汝の過去が価値あることを認める。長い修練が終わり、もうイグニスで密かに守られてきた輝く隕石。つまり、主神オンの破片が封印されし汝の魔力をウォーロックとして覚醒させるだろう。イグニスを栄えある歴史に導く破片よ。目を閉じろ。」

言われるがままに目を閉じたナーガルの頭にジョルジュ・リオナンはそっと手を置いた。
その瞬間どこかへ引きずり込まれるような感覚に陥り、意識が深い闇の底へと落ちて行った。



真っ暗な何も見えない闇の中、ナーガルは一人でポツンと立っていた。

「ここは…どこだ…」

「意識の底さ」

目の前にもう一人ダークエルフが現れた。
鏡を見ているようにナーガルと同じ背格好に髪型だが、ナーガルが漆黒の黒い髪なのに対して相手は真っ白な事だ。
別段、ダークエルフには銀髪は珍しくないのだが、
分と同じ見た目をしている分、なんだか違和感を感じてしまう。
決定的に違うのは相手は鎖でがんじがらめにされている所だ。

「始めまして…というべきか。俺はナーガル」

「俺…?」

「そうさ。正確には今日まで封印されて眠っていた部分、とでも言っておこうか」

白いナーガルはニヤリと笑った。

「封印されていた魔力の形って事か…」

「そう。お前が…いや、メイジの俺が俺を受け入れられるようになるまでずっと待っていた。」

パキン!と大きな音がして鎖が一本弾け飛んだ。

「なんで俺の姿なんだ…?いや…俺なんだからかもしれねぇけど」

「うん?ああ…こっちの方がよかったか?」

今度はRENAの姿に変わった。

「似合うか?」

声までRENAそのものに変わっている。

「俺はお前が一番望む姿に変わる。お前が俺を受け入れられるようにな。」

そう言って白いナーガルに戻った。
しばらく沈黙が流れる。

「お前が本当にウォーロックになりたいと思わなかったら俺は目を覚まさなかった」

「どういう事?」

白いナーガルはあきれたようにため息をついた。

「試験中、何を思った?」

「何って…」

ナーガルはしばらく考え込んだ。
それを見た白いナーガルは唇を歪めゆっくり言葉を紡いだ。

「力なき事への憤りを知った、人を殺す事の恐れを知った、復讐を受ける覚悟を知った、魔力の限界を知った、絶望を知った」

白いナーガルが一つずつ言葉にするたびに鎖が弾け飛んでいく。
ナーガルは少しずつ目の前の自分が何を言いたいのかわかってきた。

「それがウォーロックになる糧ってことか?」

「そうだ」

白いナーガルにたくさん絡んでいた鎖がバラバラと外れていく。
残るは足に絡んだ一本だけになった。

「俺はそんな負の感情の塊だ。だが、それがなければ強い力を手にする意味はない。‘諾’と言え。自分を受け入れろ。それがお前自身の強さになる。弱いことは罪じゃない。弱さをもっているからこそ強さへの憧れを抱き、それが向上心にもなる。俺はそのためにいる。」

ナーガルはしばし下を向いて考えていたが、意を決したように白いナーガルを見据えた。
その瞬間、最後の鎖が弾け飛び、砕けた鎖の破片が辺り一面光の粒となって照らした。
瞬間、ものすごい衝撃波でナーガルはどこかに飛ばされて行った。



ナーガルは驚いたように目を開けた。
すると体のどこか深い場所から何かが湧いてくるのを感じた。
それは体の深いところから徐々に広がり、ゆっくりとしかし確実に指先にまで広がってゆく。
見ると赤いオーラに包まれているようだ。
「目を開けろ。汝をメイジと呼ぶ者はもういない。これからは国王の名の下にウォーロックである事を宣言するのだ」
間抜けな顔をしてジョルジュ・リオナンを見上げるナーガルに一言ちいさく「おめでとう」と呟いた。



まだはっきりしない頭で外に出ると王宮のワープゲートの裏側にファルシャが座っているのが見えた。
セイランも一緒だ。
自分が苦戦している間にグラット要塞討伐が完了したらしい。
これでしばらくは静かになるだろう。
ナーガルもワープゲートをくぐらず、ファルシャの横に座った。
東の空が明るくなり始めている。

「おつかれさん」

とファルシャが呟いた。

「あ…ありがとう…」

また沈黙が流れる。

「ナーガルよ」

今度はマスターだ。

「メイジとしての貴殿は夜明けと共に死を迎える」

ナーガルは一瞬ナーガルはぎょっした。

「今日からは…もうメイジとしての扱いはせぬぞ」

セイランは楽しそうに笑った。

「そりゃありがてぇな」

とナーガル。

「セイラン…そりゃ酷すぎるぞ…」

とファルシャ。
やがて東の空は一段と明るくなり、赤く燃え盛る太陽が顔を出した。

新しい一日の始まりだ。

<終わり>
_____
GREEでの元の連載が2か月、こっちでの加筆修正が1年以上
どんだけかかってるんだ俺!と思った今日この頃です。

まあほら…気持ち的なところとかいろいろあったしね?

しかし、改めてGREEの原文を読み返してると、当時の気持ちがよみがえってきますね^^
たまにはROHANにINしなきゃなぁ…と思いつつもどうしてもやる気が出ずに結局INしてないという…

今日(11/30)解放なのでちょっとINするかなぁ…と思ってるわけですが、果たして世界についていけるかどうか…

ほら、ドラネスでたとえるならフルトーテム装備でも痛い感じだからさぁ…(イミフ

ひとまず、いつ終わるともしれないだらだら連載を最後まであきらめずに付き合ってくださった読者様に感謝ですm(u_u)mペコリ

次はWIZかなぁ…と思っていますが、公式トラバどうすんべ^^;
まあ、なるように連載しますよ

2011/11/30
大瀧蛮


《END》
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職業:精神テンプラー→プリースト(2017.01.17~)
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闘技場で遊ぶキャラ(名前は伏せます)
レベル:70
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こんな感じでゆる~く気ままに活動しています^^

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