2010.11.17
メイジの夜明け 1
2010年1月31日、深夜。
下位神であるロハ、マレア、ゲイル、シルバの住まう天空の城ラコン、その1階討伐部隊が解散して、ギルドの集会所・エトン銀行前広場に帰り着いたナーガルは彼のギルドのマスター・セイランから、差出人がイグニス魔法フォーラムの一通の書簡を受け取った。
彼はとうとうこの時が来た事を悟る。
書簡にはこう書かれていた。
『ナーガル殿
本書は貴方のメイジとしての力量が当アカデミーの定める水準に達した事をお知らせするものであります。
貴方は次のステップに進むに相応しい魔力を身につけられました。
しかしその前に貴方の中に潜在する魔力を解放する必要があります。
つきましてはウィザードを志されるのであればヴァイエルン・アルマン氏に、ウォーロックを志されるのであれば私、パスカル・ヴィスティールの所へ行き、試験をクリアするように。
尚、本試験はパーティーを組んだ場合、無効となります。
くれぐれもご注意ください。
それでは試験の成功を祈ります。
イグニス魔法フォーラム代表 パスカル・ヴィスティール』
「セイラぁぁぁぁン!上位職へのジョブチェン来たぜ!」
「おめでとう~~!」
集会所にまだわずかに残っていたギルドメンバーも一緒になって祝うのだが、そう浮かれてばかりもいられない。
なぜならば、ロハン大陸では上位職へのジョブチェン試験は一生に一度の大仕事なのだ。
めざす職によっては過酷な試練を乗り越えなければならない。
そしてどれほど過酷な物なのかは実際に挑んでみないとわからず、他人の手を借りることはできないと来ている。
それでもおのおの壁を越えて新しい道へと進んで行くのだが、そんな苦しい道のりがあるとは知らず、ナーガルは普段は見せないような笑顔で書簡が届いたことを喜んでいた。
「というわけでとっとと行ってくるわ!」
「いってらっしゃい。俺はもう寝るから転職完了したら起こせよ」
そう言い残すな否や、セイランは座り込んで壁にもたれると途端に寝息を立てはじめた。
毎度ながら寝落ちの早さには呆れさせられる。
ファルシャも呆れた表情でため息をつき、「いつもの事じゃないですか~www」とRENAは笑った。
そうしてため息と苦笑いに見送られてナーガルはタウン帰還石で生まれた街、モントへワープした。
長い夜の始まりである。
《続く》
_____
当時のセイランの一人称はまだ「俺」で男っぽい口調だったはず。
しかし…一体いつ頃から男装女子の設定になったんだろう…?さっぱり思い出せない…
《END》
下位神であるロハ、マレア、ゲイル、シルバの住まう天空の城ラコン、その1階討伐部隊が解散して、ギルドの集会所・エトン銀行前広場に帰り着いたナーガルは彼のギルドのマスター・セイランから、差出人がイグニス魔法フォーラムの一通の書簡を受け取った。
彼はとうとうこの時が来た事を悟る。
書簡にはこう書かれていた。
『ナーガル殿
本書は貴方のメイジとしての力量が当アカデミーの定める水準に達した事をお知らせするものであります。
貴方は次のステップに進むに相応しい魔力を身につけられました。
しかしその前に貴方の中に潜在する魔力を解放する必要があります。
つきましてはウィザードを志されるのであればヴァイエルン・アルマン氏に、ウォーロックを志されるのであれば私、パスカル・ヴィスティールの所へ行き、試験をクリアするように。
尚、本試験はパーティーを組んだ場合、無効となります。
くれぐれもご注意ください。
それでは試験の成功を祈ります。
イグニス魔法フォーラム代表 パスカル・ヴィスティール』
「セイラぁぁぁぁン!上位職へのジョブチェン来たぜ!」
「おめでとう~~!」
集会所にまだわずかに残っていたギルドメンバーも一緒になって祝うのだが、そう浮かれてばかりもいられない。
なぜならば、ロハン大陸では上位職へのジョブチェン試験は一生に一度の大仕事なのだ。
めざす職によっては過酷な試練を乗り越えなければならない。
そしてどれほど過酷な物なのかは実際に挑んでみないとわからず、他人の手を借りることはできないと来ている。
それでもおのおの壁を越えて新しい道へと進んで行くのだが、そんな苦しい道のりがあるとは知らず、ナーガルは普段は見せないような笑顔で書簡が届いたことを喜んでいた。
「というわけでとっとと行ってくるわ!」
「いってらっしゃい。俺はもう寝るから転職完了したら起こせよ」
そう言い残すな否や、セイランは座り込んで壁にもたれると途端に寝息を立てはじめた。
毎度ながら寝落ちの早さには呆れさせられる。
ファルシャも呆れた表情でため息をつき、「いつもの事じゃないですか~www」とRENAは笑った。
そうしてため息と苦笑いに見送られてナーガルはタウン帰還石で生まれた街、モントへワープした。
長い夜の始まりである。
《続く》
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当時のセイランの一人称はまだ「俺」で男っぽい口調だったはず。
しかし…一体いつ頃から男装女子の設定になったんだろう…?さっぱり思い出せない…
《END》
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